水戸芸術館の館長は、2012年5月に吉田秀和初代館長が逝去されて以来、不在となってお りましたが、2013年4月1日付けで
小澤征爾氏が館長に就任することと決定いたしました。
世界的指揮者であり、開館当初より水戸室内管弦楽団の音楽顧問を務めてきた小澤征爾 氏が館長となることにより、「水戸から
世界へ」より一層芸術文化を発信してまいります。
 
今後ともご支援くださいますようお願いいたします。

2013年3月31日

公益財団法人水戸市芸術振興財団

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

水戸芸術館 館長就任によせて

_MG_1955
左から 高橋 靖 水戸市長、小澤征爾 水戸芸術館館長、森 英恵(公財)水戸市芸術振興財団理事長、
     吉田光男 水戸芸術館副館長
館長就任記者会見 2013 年4 月4 日 水戸芸術館会議場 撮影:大窪道治

水戸芸術館は1990 年に開館し、吉田秀和初代館長を中心に充実した活動を行い、その存在は日本の芸術文化の歴史に
残るものになってきています。
このたび、吉田館長がやってきたことを引き継ぎ、音楽・演劇・美術をますます発展させ、芸術を身近で親しまれるものに
なるよう努めてまいりますので、皆様のご支援をお願いいたします。

水戸芸術館 館長 小澤征爾

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

小澤征爾館長あいさつ 
音楽、演劇、美術を身近なものに

___________________________

                           撮影:大窪道治

このたび、水戸芸術館の館長に就任いたしました小澤征爾です。
今から約20年前、吉田秀和先生が佐川元市長から運営を任されてこの芸術館を創る時に、吉田先生が私を鎌倉のご自宅に呼んで、室内管弦楽団を組織したいとおっしゃり、つくり上げたのが水戸室内管弦楽団です。それ以来ずっと、ここのコンサートホールで仲間たちと演奏を続けてきました。まず、水戸芸術館の開館と同時に、水戸室内管弦楽団ができあがった、そのことが素晴らしいことだと思いました。ここが開館した1990年頃、全国各地にホールができましたが、ほとんどが貸しホールみたいなものになっているという状況の中で、建築家の磯崎新さんや照明家の吉井澄雄さんがいて、美術も演劇もやるということで、非常にユニークなことを水戸はやっているという印象を持っていました。
今回お引き受けした理由は、定期演奏会の度に水戸を訪れる中で、水戸室内管弦楽団が市民の皆さんに支持されて、愛されているということが分かり始めたためです。私は、音楽は人が生きる上で絶対に必要なものだとは思いませんが、何らかの力を持っていると思いますので、市の皆さんと協力して、音楽をより身近に感じていただけるようなことが出来れば嬉しいです。
初めてこのお話をお聞きした時に、指揮者が館長をできるかということと、それから健康の問題がありました。病気はいつ再発するか分からないと言われていたので、その検査をずっとして、つい最近に無事卒業という結果が出たので、こうしてお引き受けすることになりました。
もちろん私は指揮者ですから館長という職を務めたことがありませんので、自信があるかと言われるとそれほどありません。ただ、私の音楽家としての経験から言えば、音楽の場合は市民の方にその活動が受け入れられるということが一番大事なことだと思います。例えばここのホールは約700席しかありませんから、直にホールの中に来て下さる方は限られています。ですので、小学生や中学生に対して、水戸芸術館から出向いて、学校のホールや他の大きな施設などで演奏を聴いてもらい、あるいは水戸の学校はブラスバンドが優秀ということで、そうした学生とのつながりができると、そのご家族は、子供たちのことを見ていて、必ず興味を示してくれるだろうと思います。ぜひそうした活動を水戸でもさせて頂きたいと思っています。
今後は、これまで吉田先生が水戸芸術館で実践されてきたことを引き継いで、音楽・演劇・美術の3つが効率よく機能して、ますます発展するように関係者一同力を合わせて努めていきたいと思います。
ここの芸術館には高いタワーがあってみんなのシンボルになっていますが、館の活動についても街の人たちにもしみわたるようになり、身近に親しんで頂ければ、演奏家の私としてはまったく嬉しいし、本望であります。


これは、2013年4月4日に水戸芸術館会議場で行われた
就任記者会見におけるあいさつをまとめたものです。