現代美術ギャラリーの構造

現代美術ギャラリーは、大きさ、光の状態、縦横の比率がそれぞれ異なった9つの部屋の連続でできています。 訪れる人は、部屋ごとの光の違いや雰囲気の変化を通過しながら体験でき、空間のリズムを体の中に感じていくようになっています。 また、ギャラリーの内装が美術作品の展示に干渉しないように、床・壁・天井などは、可能な限りそれ自体の表現や主張が消去されています。

art_dummy_hall01s

art_dummy_hall02s第1室から第7室までは連続した空間です。通常の順路は第1室から番号の順に歩みを進めます。第1室は自然光をトップライトから取り入れた切妻型の展示室ですが、その自然光は電動遮光幕によって遮断も可能です。続く第2室は自然光の入らない、第1室の半分ほどの狭い空間です。中央に位置する第3室は、ピラミッド型のトップライトから自然光をふんだんに取り入れた、2室より少し広めの、天井の高い部屋になっています。第4室は第2室と同形、第5室は第1室と同形で、ピラミッド型の第3室後は、同じ空間体験を逆の順序で味わうことになります。

art_dummy_hall03s第5室を出てつき当たるところがワ-クショップです。5室を出たところから右へ、細長い第6室が、第5室から第1室へ戻るような順路をそれらの外側から提供します。第6室中央には、広場を望む大きなガラス窓があります。第7室は第2・4室よりややゆったりした人工照明の空間、第8室はコンサ-トホ-ルのホワイエを兼ねた、吹き抜けの見える明るい空間になっています。

この第8室を経て、エントランスホ-ル2階のパイプオルガンの後ろを通って、劇場側に離れてある人工照明の小さな部屋、第9室に至り、現代美術ギャラリ-の通常の順路は終わります。
いずれの展示空間も、床や壁に直接釘を打ったり絵を描いたり、展示空間そのものを作品に合わせて変えられるなど、多様な表現形態を取る現代美術の展示に適した空間となっています。